2026-02-01から1ヶ月間の記事一覧
お茶の稽古で、客として点前を拝見していた時のことです。 不意に、床の間でバサッという大きな音がしました。驚いて目を向けると、椿の花が一輪、そのままの形で落ちています。居合わせた全員が思わず振り向くほどの音でした。落ちた花首は、こちらを睨み返…
次女が手配してくれた温泉旅行に行ってきました。久しぶりに家族4人そろっての旅行です。嬉野温泉「和多屋別荘」は、いたるところに斬新な花器に生花が生けられ、紙で作られたオブジェも可愛らしい、アート感覚に溢れる印象の宿でした。老舗旅館ながら若い…
例年通り、この時期の仕事のために、筑後のみやま市を訪れました。仕事の前に青輝園の御座敷梅林観梅会に立ち寄るのを、楽しみにしています。 この青輝園は、江戸時代、立花藩の庭師を勤めていて、全国的にも珍しい古代紅鶯宿(こだいべにおおしゅく)や、樹…
うきは市の歴史的建造物が建ち並ぶ、白壁の町で「ひな人形めぐり」の催しがあるというので出向きました。 町を挙げての取り組みも良かったのですが、印象に残ったのが野点のお茶を振る舞っていただいたことです。10個ほど並べられた茶碗の中から好きなもの…
漱石が『草枕』のなかで「木瓜(ぼけ)の花」に触れているのを思い出して、そのほかの花について述べているのを調べてみました。木瓜と同じく春の花々のはずです。木瓜の花が「愚直に生きる人」のようであったように、漱石の目に留まる花々には、おのれを滅…
稽古場には木瓜(ぼけ)の花が活けてありました。花のかたちは梅に似ていますが、より鮮やかな色合いです。枝ぶりを整えるのに苦労したと、師匠が話されていました。木瓜(ぼけ)の名前の由来は、瓜に似た果実が木に実ることから、来ているそうです。木瓜(…
茶掛のなかでも、折に触れ心に蘇ってくるものが幾つかあり、私にとってそのひとつが「遠山無限碧層々」です。「遠山」とはこれまで踏み越えてきた山々のことを指し、それを振り返ってみると山々の限りない連なりが幾層にも碧く染まっている、という情景を描…
右と左という言葉は、思うほど簡単なものではないようです。広辞苑では「右」のことを「南を向いたとき西にあたる方」と記されています。誰にとっての「右」なのかによって、右の方向が変わるので、このようなややこしい表現になるのだそうです。さて、お茶…
稽古場の掛軸は「鉄樹花開二月春」(てつじゅはなひらく にがつのはる)でした。 厳しい冬のなかにあっても、果たすべき務めをきちんとしていれば、花咲く春は必ずやってくるという禅語です。梅は儒教的な印象が強い花で、剪定が欠かせず、寒いほど香りが強…