犀のように歩め

自分の角を道標とする犀のように自分自身に対して灯火となれ。鶴見俊輔さんに教えられた言葉です。

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

利休の朝顔

利休の庭に見事な朝顔が咲いている、という噂を聞きつけた秀吉は、それでは見に行こうと、朝から利休の屋敷へ向かいます。どんなに丹精こめた朝顔が見られるだろうと楽しみにしていた秀吉でしたが、どこにも花は見当たりません。訝しんだ秀吉が茶室に入ると…

ヤマボウシの花

夕方の散歩道にヤマボウシの白い花が咲いています。 木を覆いつくすように花が咲くので目を引くのですが、どこか寂しげな印象を与えるのは、飾らない端正な花がまっすぐ四方に伸びる様子からでしょうか。この「花」のように見えるものは、実は蕾をつつむ葉が…

父の日に

昨日の茶道の稽古場に、社中のひとりが小さなお孫さんを連れてきていました。これから「盆略点前」のお稽古をするのだそうです。 玄関には可愛らしい花柄のサンダルがきれいに揃えられていて、社中の皆の微笑みを誘っていました。私はうちの玄関にも、あんな…

あやめの記憶

福岡城の天守閣を建築しようとする動きが、このところ活発で、その一環として天守閣の形を鉄パイプで櫓状に組み上げ、桜まつりの期間、ライトアップするという企画がありました。ライトアップは先月までなので、パイプの櫓がどうなっているか見に行ったとこ…

雨奇晴好

お茶の稽古場の床の間に額紫陽花が飾られていました。この季節に飾られることの多い花菖蒲が超然としたイメージなのに対し、紫陽花には親しみやすさとたくましさがあります。紫陽花を英語にすると“hydrangea”となって、これは「水の器」を意味するのだそうで…